今日はキムチ鍋にしようかしらと冷蔵庫を開けると、奥の方から出番待ちをしていたキムチと目が合いましたわ。
間違いなく最近のものではないですが、明らかに古くもないものですわ。
お鍋に入れたいけれど、大丈夫かしら?と一抹の不安がよぎりますわ。
ちょうど良いところに旦那様がおりましたわ。
こちらのキムチ、いけると思います?と伺いましたの。
旦那様は、まるで警察犬のように匂いを嗅ぎ始めましたわ。
・・匂いは問題ないようですわね。
お次は、何かしらの調査官のような鋭い眼差しで隅々までキムチを観察し始めましたわ。どんな異物も見逃さない気迫すら感じましたわ。
・・見た目にも問題ないようですわ。
最後は、どこぞの料亭の頑固親父のような面持ちで小さなカケラを一つお口に運びましたわ。
目を閉じ、しっかりとお味を見極めているようですわ。
旦那様「うん、大丈夫だよ。」と言った。
安心してお鍋に入れられますわ。
旦那様、ありがとうございます。
ヤマダ家の食卓は旦那様に守られておりますわね。
ヤマダ家は今日も平和です。