旦那様、また新たな技を覚えましてよ。
そっと握った手をワタクシの顔の前で開く、すると狂わしいほどの香りが顔面に広がりますわ。
・・そう、握りっ屁でございます。
凶悪なまでに香る空気はワタクシの鼻をこれでもかと刺激致しました。
スカンクでしたら間違いなくおモテになるほどの香りでございます。
何を食べればこのような香りを生成することができるのかしら、お尋ねすると
旦那様「嫁ちゃんと同じもの食べているよ。」と言った。
そうですわね、概ね同じものを食べておりますわ。
ワタクシも気が付かないうちに凶悪な香りを放っているのかしら・・
いままで旦那様の放屁はそこまで臭いませんでしたのに・・
可及的速やかに旦那様の腸内環境を整えねばなりませんわ。
ワタクシの鼻が機能を失うのが先か、時は一刻をも争うものとなりましてよ。
・・いいえ、違いますわ。
ワタクシ臭いによる苦痛から冷静さを欠いていたようですわ。
旦那様、即刻握りっ屁やめてくださいまし。
これこそ、血で血を洗う争い、握りっ屁の投げあいに発展いたしますわよ。
ヤマダ家は今日も平和です。